遺伝子治療は再発予防に対して高い効果
がんは日本人の死因の1位であり、一生のうちに2人に1人が罹患し、3人に1人がそれによって亡くなっている、誰でも罹る可能性がある身近な病気です。
禁煙や食生活の見直し、運動不足の解消などによって罹りにくくすることはできますが、こうした予防を心がけていても罹らないとはいえません。
がん細胞は正常な細胞から毎日、数百から数千個も発生していますが、免疫細胞が攻撃して退治します。
体の中では、日々闘いが繰り返されていますが、退治できずに生き残った悪性の細胞ががんとして発症するのです。
悪性細胞は、酸素や栄養を補給し、増殖していきます。
こうした増殖や転移するのを抑えるのが免疫細胞ですから、この細胞が活発に働けば病原菌は抑えることができます。
遺伝子治療は抑制遺伝子を細胞の中に入れることで、悪性細胞を抑さえ込む治療です。
体内では、異常な細胞が増殖することを防ぐために抑制遺伝子や免疫機能が重要な役割を果たしています。
この抑制遺伝子が正常に働けなくなったとき、異常な細胞が増殖しはじめ、やがて悪性になってしまうのです。
こうした状態になってしまった体内に正常な抑制遺伝子を導入することで、増殖を抑えることができます。
遺伝子治療は、標準治療の開始前から、治療後、再発時、末期のいつの時点でもでも受けられ、副作用の少ない治療です。
副作用が少ないため、高齢者にも適用できますし、現役世代で働いている人も会社勤めを継続することができます。
そして、再発予防に対してとても高い効果が期待できる治療です。